やっぱり写真展を見に行くなら人の少ない平日が一番ですね。
もっと早く見に行く予定だったのですが...
- 1月2日 寝坊で行くのを諦める
- 1月14日 ひどい雪で行くのを諦める
他にもいろいろあって気づいたらもうこんな時期になってしまいました。
もっとゆっくり時間が流れて欲しかった...
さて、現在東京都写真美術館では次のような展示が行われています。
- 「いつか見た風景」 北井和夫
- 「この世界とわたしのどこか」日本の新進作家
- 映像をめぐる冒険「記録は可能か」
詳細はこのページに載ってます→http://www.syabi.com/
せっかく数年ぶりに恵比寿に行って見てきたので、今日はゆっくり感想を述べようと思います。
3F いつか見た風景
『抵抗』という写真集を出してデビューされた北井和夫さんの写真展。
行く前の下調べで略歴を眺めていて驚いたのですが、今回が彼の初の写真展だそうです。
前半はデモの写真。
なんていうか、ブレや汚れ、傷などが目立ち、混乱している雰囲気の写真には、整然と並ぶデモ隊の様子がくっきり際立ち、興味を惹かれました。
でも、よく考えたらこのようなデモって今でも起きてるなと思います。
主体は学生中心から地元の住民、そしてその支援者と変化を遂げ、内容も落ち着いてはいますが、(今は全く報道されなくなった)オスプレイの配備や、原発の再稼働に対する抗議運動。
これを思い出すと、「昔は混乱して大変な時代だったんだなー」なんてのんきなことを言っていられなくなります。
後半は写真の雰囲気も変わって、優しい写真も増えてきました。
私の知らない昔の日本の風景。
中には船橋市のように北井さんに撮ってもらうようお願いしたところもあるそうです。
どれも日本が失った日本の姿。
無常という考え方もあるように、物事は常に変化し続けるものだけど、無闇矢鱈と"進化"を求めて変化するのも考えものですね。
2F この世界とわたしたちのどこか
2階では複数の写真家が写真を出展してました。
私が気になったのは大塚千野さんの作品。
《Imagine Finding Me》は、家族アルバムから自分の幼い頃の写真を選んで作ったダブル・セルフ・ポートレイト。デジタル加工し再構成した作品は、いろいろな場所やシチュエーションで、過去のわたしと現在のわたしが一緒に写っている。
(作品集より抜粋)
ぱっと見、小さい女の子がお母さんと一緒に写っているように見えましたが、実はそれは『タイムマシーン』だったのです。
デジタル技法を生かして作品を仕上げたものは以前にもいくつか見たことがあります。
なんだか、すごいです...
でも、北井さんの写真を見た時と違ってものすごく作品に惹かれたわけではありませんでした。
やっぱりそのタイムマシーンは大塚さんのものに変わりはないんですね...
Photoshopとか買うことが出来れば、今度私も自分のタイムマシーンを作ってみたいです。
余談
田口和奈さんの作品に『ブルーの青み』という作品がありました。
その名の通り青みが不思議な感じを醸しだしていて、しばらく見入っていたのですが、自分でも気づかない内に顔を近づけすぎたようで、写真美術館の方に注意されてしまいました...
すみません、以後気をつけますm(_ _)m
1F 映画
実は1階で映画の上映もされていたのですが、さすがに見るお金もなく断念...
面白そうだったのですが...
B1F 記録は可能か
ここでは写真というより映像がメインでした。
北井さんの出展に関連してということなのか、こちらでも抗議運動の映像が流れていました。
正直なところ、なぜ題名が「記録は可能か」なのかわからなかったのですが、フィルムを使った映写機がカタカタと音を立てて回っているのを見て感動しました。
内容そっちのけで映写機ばかり見ている謎の男がしばらくそこにいました(照)
久しぶりにプロの写真家の作品に触れることができてよかったです。
自分には独自のものの見方ができないし、生涯にわたって世に認められるような作品は出せないですが、でもやっぱり写真を続けていきたいです。
なんだか、このような自己表現のツールがあるのって幸せですね...
ここまで長々と内容の薄っぺらいことを書いてきてすみませんでしたm(_ _)m