「守る」という言葉を分解すると、
目(ま) + もる
となります。「もる」は続けるという意味を持っているので、「守る」という言葉は、目・続ける、つまり見続けるというのが元々の意味だそうです。『源氏物語』でも森鴎外の『舞姫』でも、確か「まもる」が見つめるという意味で使われていた... と思います...
(↑少し自信がない)
以前稲村ヶ崎を散歩したときに、遠くから、ある小さい子が突然交通量の多い通りに飛び出そうとした瞬間を見たことがあります。幸い近くにいた方が止めてくださったので、大事には至らずホッとしたのですが、
「こらっ! 目を離したスキに勝手にどっか行かないの!」
と子を叱るお母様の姿には疑問を持ちました。子を叱るという行為そのものではなく、子供が危険にさらされたのを、自分が守っていないからではなく子供のせいにしているような気がしてならなかったのです。何かを守るというのは、その語源から考えてずっと見続けることなのだなとつぐつぐ思いました。この犬のように。
写真の端っこで遠くからこっちを見てくるこの犬、カメラを手に不審に動きまわる私を、吠えもせずじっと見つめてきていました。きっとそうやって自分の縄張りの平和を守ってきたんだろうな...